AIエージェントの作り方

AIエージェントの作り方|ナリッジ構築の3方式と実装パターン





AIエージェントの精度を左右するのは、結局のところ「ナリッジ」です。
どれだけ優秀なAIでも、答える元になる知識(ナリッジ)がなければ、まともに答えることはできません。

では、そのナリッジをどう作り、どう管理し、どう回していくのか?
この章では、現場が情報を入力しやすい仕組み=エントリー設計と、
入力された情報をAIが使える形に変換するまでの仕組みを紹介します。

導入対象が「個人業者」か「チーム業務」かによって最適解が変わるため、
パターン別に、現実的なやり方を解説していきます。





🧩 ナリッジ構築のための“3つの方式”とその特徴




🔸【1】WordPress+ACF(カスタムフィールド)

対象:一人またはごく小規模な事業者向け(継続できる人)


  • 投稿画面にタイトル・セクション・コンテンツを入力するだけ

  • ACFで構造を保持しつつ、テーマやフックでデータをナリッジに変換可能

✅ メリット


  • 継続しやすい(WordPressに慣れてる人ならすぐ使える)

  • 入力は簡単(非エンジニアでも可能)

❌ デメリット


  • ナリッジ登録は別工程になる(完全自動化するには追加開発が必要)

  • 管理者がいないと中長期的に崩れるリスクあり




🔸【2】WordPress+オリジナルプラグイン開発

対象:社内複数人利用 or 中小規模チーム向け


  • WordPressとは別画面(ログイン不要)から投稿できる専用UI

  • 入力と同時にナリッジベースへの登録処理を自動で行う

  • ACFベースでも構築可(裏で処理する)

✅ メリット


  • 入力UIが最適化され、現場が使いやすい

  • 登録と同時にナリッジ化されるので、精度が落ちにくい

  • WordPressという既存基盤を使いつつ、安全性も高い

❌ デメリット


  • 初期開発コストがやや高め(10万~30万程度)

🎯 営業提案としては、「迷ったらこれ」で問題なし。
ナリッジへの連携まで開発するのが必須条件。




🔸【3】ローカル入力+FTPアップロード(番外編)

対象:エンジニア本人/超特殊な使い方向け


  • ローカルPCでフォーム入力 → CSV or JSON化 → FTPでアップ

  • サーバー側でナリッジベースに自動登録スクリプト

✅ メリット


  • ネット接続不要でローカル完結(セキュリティ面では強い)

❌ デメリット


  • 同期ミス・上書き事故・管理が複雑すぎて現実的ではない

🛑 提案としては基本NG。構築者本人が使うならあり。




🛠 ナリッジベース連携:必ず含めるべき工程




🔁 WordPressからナリッジベースへの反映処理

  • 投稿保存時にhookを使って自動で変換

  • ACFフィールドを読み取って構造化(title, section, content)

  • ベクトルDBにエンベディング処理(定期更新でも可)

🎯 この部分がないと「エントリーだけされて学習されない」状態に陥る
開発するなら絶対ここまでやることが前提!




💬 まとめ:選ぶなら“自作プラグイン+ナリッジ登録まで”が基本

  • 個人業者ならACFでも可能だが、ナリッジ反映処理がないと意味がない

  • 営業的には「オリジナルプラグイン+即ナリッジ登録」が推し

  • 中途半端な導入は“ナリッジの山がゴミの山になる”






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